トランスフォーマー ダークサイド・ムーン

 1969年7月20日。周知の通り、アポロ11号が人類初の月面着陸に成功した歴史的な日である。例の“その瞬間の映像”を見た事が無いって人は居ないだろう。しかしそこにはかの有名な『カプリコン・1』(77年)で描かれたような真実があるかもしれないし、噂通りそれは本当にスタンリー・キューブリックが監督した作品なのかもしれない。僕個人的にはむしろその方がよっぽど夢を感じたりする方なので、そう言った“真実”ってのをアメリカ政府がひた隠しにしているって設定だけでもう無条件でワクワクさせられるワケなのだけど、更に、ニール・アームストロングとエドウィン・オルドリンが降り立った時、既に彼らよりも先に未知の生物の宇宙船が月面に不時着していて、それを政府が隠していたという設定!「あぁ、それもあったか!」というくらい斬新なその“予告編”を観ながら「うわ!面白そっ!」と興奮したのだけど、それが『トランスフォーマー ダークサイド・ムーン』の予告編だと分かった時、正直ガッカリしたのも本音である。きっとそれは前作『トランスフォーマー リベンジ』(09年)があまりにも酷い映画だったから、その後遺症のようなものだったかもしれない。1作目の『トランスフォーマー』(07年)は「あ、それ映画化します?!」的な衝撃があったから、例えどんな駄作であってもその映像だけである程度持っていけただろう。だって、車やトラック、更にはリモコンやカセットテープといったものまで実は異星からきた“生命体”で、それ(生命体)らしき姿にトランスフォームする、という原作の設定はいかにもアニメ的で、観客にリアリティをもたらす実写映画化にはかなり程遠いと誰もが思っていただろうから。なので、1作目はそれを実写化するというアイディア勝ちだとしても、真偽が問われるであろうその2作目でも同じ事をやってしまったってのは完全に失敗だと思うのだ。マイケル・ベイお得意の細かくスピーディーなカット割りも、ただただ解り難く観難いだけで面白くない物語を更に分断する障害でしかなかったワケで。もしもコレがMTVとかのミュージック・クリップであればそれは相当に凄い作品だったかもしれない。ヘヴィーな音楽のバックでこの映像だったならば・・・・。しかし2時間半もの長時間に渡り“映画”として物語るにはあまりにも酷過ぎだったろう。なので、斬新且つ意表を突いたその“予告編”が『トランス〜』の新作だと解ったときのガッカリさってのはかなりのものではあった。
 ・・・・が、そもそもその気合いの入った“予告編”の時点で気付くべきだったのだ、コレが前作とは違う・・・・っていうか、むしろ前作をバネにして再起を賭けた大傑作だろうということに。今回は物語に重点を置きながらも、シリーズの“売り”である究極に最先端を行くその映像技術も更に進化!その両極とも云える要素がこれほど絶妙なバランスを保つ映画なんてそうそうあるものではないだろう。これからも何作でも続けられそうなフランチャイズであるのに、今回の3作目で一応の“完結編”(最終章)なのだそうだ。スティーヴン・スピルバーグ製作・マイケル・ベイ監督の、今間違いなくハリウッド・ナンバー1の製作陣で送る超大作はこの『ダークサイド・ムーン』で前作の汚名を全て覆し映画史に残るシリーズに超越させたのだ。しかも、シリーズ初のフル3D!この「トランスフォーム!」場面こそ3D向けだと思うのだが意外にもシリーズ初なのだな。
 話は変わらないようで全く変わるが、実は僕は、若干自慢したいトランスフォーマーの玩具を持っている。まだこの映画化がある前にマスタングとのコラボで作られた超合金の玩具で、1品の部品も外す事無く、且つ1品の部品も余す事無く完全なるトランスフォームを遂げるモノだ。勿論、本物のマスタングのエンブレムが付いている。今では重過ぎて難し過ぎて子供にも見向きされないやっかいな1品なのだけど何年も前にネットで数万円も出して衝動買いをしたのだった。そして今でもその値段は嫁には内緒にしてある。って言うか、今ならば絶対にそんな高価な玩具は買わないと思うのだけど何故に買ったのか?あの日の自分に訊きたい。問いただしたい。
 それはそうと、『トランスフォーマー』が実写化に成功したのであれば、当然『ガンダム』だって余裕で可能だろう。むしろ『ガンダム』の方がよっぽど物語的に映画化し易いと思うのだけど・・・・と、きっと僕ら世代の男子はみんなそう思っているのだろうな。まぁ、この実写化も時間の問題だとして、しかしながらハリウッドがトビー・マグワイア主演で進めていた実写版『マクロス』はどうなったのだ?!最近めっきり噂を聞かなくなったけど・・・・「その前にガンダムだろう?!」ってずっと思ってきたが、この際もうどっちでもいい、早く『マクロス』観たい・・・・あぁ、『マクロス』観たい。

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