アーサー・クリスマスの大冒険

 今の子供たちはどれだけサンタクロースを信じているのだろうか?これだけ不景気な上に天災や災難が相次ぐ現代社会で、そんなの信じている子供なんかいないでしょ?って思わないでもないが、やっぱ、それとこれとは別だろう。因みにうちの7歳と5歳になる息子たちに「サンタクロースっていると思う?」と訊いてみたら、2人とも「うん」とだけ答えた。毎年、庭にサンタの帽子を放り投げ、さもサンタが忘れていったように演出している僕の功績である。まぁ、小学校2年生の長男が未だ絶対的に信じているってのは若干イタイ気がしないでもないが・・・・。

 「じゃ、何故にサンタは世界中の子供たちにたった一晩でクリスマスプレゼントを配り終える事が出来るのか?」ってのは「サンタなんているワケないよ」という言い分の1つだと思う。『アーサー・クリスマスの大冒険』では、実は100万人の妖精たちが秘密工作員さながらの超ハイテク技術を駆使して配っていたという・・・・。なんと斬新で今風(?)なクリスマス映画だろう。しかし、その年のクリスマス、たった独りの女の子にプレゼントを配達出来なかった!という事件が起こる。いわゆる“配達モレ”というやつだ。サンタと超エリート息子スティーヴは「仕方ない・・・・たった1人だし」と諦めるのだが、末っ子アーサーは「自分だけプレゼントが届かなかったことをその子はどれだけ悲しむだろう」と、夜明け迄の2時間で地球の反対側まで配達しようと決意する。「彼女がサンタクロースを信じ続けてくれるように」。

 クリスマス映画と云えば、やっぱフランク・キャプラの『素晴らしき哉、人生』(46年)を代表に、『三十四丁目の奇蹟』(47年)『クリスマス・キャロル』(38年)『ホワイト・クリスマス』(54年)・・・・など、リメイク作を含めてもその辺りだろう。因みに、僕個人的には(家族で観る、とかは無視して)ポール・オースター原作でハーヴェイ・カイテル主演の『スモーク』(95年)なのだけど。

 しかしながら、きっとそれらの大傑作があまりにも鉄板過ぎる為か?ココ数年のクリスマス映画と云えばどっちかというと、それら王道と反動的なアンチ映画、すなわちティム・バートンの『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』(93年)を筆頭に、ジム・キャリーの『グリンチ』(00年)、ビリー・ボブ・ソーントンの『バッドサンタ』(03年)だったり・・・・が、ヒット作だったワケで(あのディズニーまでも『サンタクローズ』(94年)というブラックコメディを制作していたくらい)そんな流れも考慮して考えると、今年のクリスマス映画はなんとも原点回帰というに相応しい名作が生まれたのではないだろうか。

 この『アーサー・クリスマスの大冒険』は、後に“クリスマス映画の定番”と云われるであろう、(現時点で)最新のデジタル3Dで描かれる心温まる大傑作だ。しかし、それにしてもココ1~2年ほどの間で3D映画ってのはまた随分と飛躍したものである。まぁ、僕ら世代の『ジョーズ3』(83年)の頃とは全く比べ物にならないとしても、それでもほんのちょっと前まで子供にはやはりあの3Dメガネが億劫でウケが悪かったはずなのだけど・・・・うちの子供たちでいえば先日の『カンフーパンダ2』で一気に3D映画の虜になってしまい、今回の『アーサー・クリスマス~』も「3D!?やったー!」とそれを楽しみにしているほどである。

 ついこないだの『トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン』の時は全然ダメだったのに、『カンフー~』の時は「うわっ!画面から出てきた!」とか大声ではしゃぎ、空を掴むように両手を動かしながら大興奮していたのだから。もしかすると、実写版の3D映像とデジタルアニメの3Dではまた違うのかな?と。確かに、デジタルアニメの方が3D度は圧倒的に鮮明な・・・・ような気がするし。

 『アーサー・クリスマスの大冒険』は正にそれ(デジタル3Dアニメ)の最新映画である。3D初体験の子供からお婆ちゃんまで、老若男女楽しめる3D大作!(しかも和んで泣ける!)いうまでもなく、コレは劇場でしか体験できないアトラクションだ。まだ小さい子供も家族みんなで、たまには疎遠になっている両親も誘ったりして、親子3世代で劇場に足を運んでみてはどうだろう?素敵なクリスマスの想い出になることは間違い。

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