エクスペンダブルズ2

 例えるなら“あみん”の「待つわ」を何気に口ずさんだ時、不思議なほど鮮明に頭の中でハコさんのコーラスが聴こえてくるのと同じように、“スタローン”といえば必ずそこに“シュワルツェネッガー”いる。ま、それはごく“普通”のことなのだけど、彼らは勿論「コンビ」でもなければこれまで共演すらしたことがないのに、その2人がイコールでイメージされるってのは今に思えば不思議といえば不思議だ。が、僕ら世代(70年前後に生まれた世代)にはきっと共感して貰えるはずだろう。なにせ、84年~87年のたった3年足らずの同時期にスタローンは『ロッキー4』『ランボー2』『コブラ』『オーバー・ザ・トップ』を、そしてシュワルツェネッガーは『ターミネーター』『コマンドー』『ゴリラ』『プレデター』というアクション映画の歴史的金字塔ともいえる作品を次々と公開させていたのだから。謂わば「アクション・ムキムキ・ハリウッドスター」の“元祖”といえばシルヴェスタ・スタローンであり、その“究極”がアーノルド・シュワルツェネッガーだったのだ。それは間違いなく“今も変わらず”に。

 そういう流れもあり、当然のようにこの2人は世間一般的には「ライバル同士」というイメージを映画史的に保ってきたワケだが(まぁ、現実には「プラネット・ハリウッド」というレストラン・チェーンをスタローンとシュワルツェネッガー、それにブルース・ウィリスにデミ・ムーアとで共同経営している仲なのだけど)、ココにきて「まさか?!」の共演!まず、それが『エクスペンダブルズ』(10年)という映画の凄さだった。しかし、きっとそれを望んだが故にガッカリしたファンも多かったのではないだろうか。だって、それは95年当時「夢の共演!」と謳われつつも、巧みな編集によっていかにもそこにロバート・デ・ニーロとアル・パチーノが一緒に居たと思わせた『ヒート』と同じじゃないか?!っていう映画だったのだから。

 自分が小学生くらいの頃に憧れたスターなだけに、小学3年生と年長の2人の息子を連れて行ったのだけど、案の定2人共大喜び!暫く“殺し合いごっこ”を繰り広げ、連れて行った僕は嫁に怒られっ放しであった。流石は「視聴に年齢規制は無いが、12歳以下の子供が観る場合は保護者同伴・並びに指導が必要。小学生が真似をする可能性がある為」というPG12指定!全くその通りであった。まぁ、公開前は15歳未満は入場禁止という“R15+”の噂もあっただけに連れて行けただけでも良かったのか・・・・いや、やっぱり悪かったのか?とにかく冒頭からメチャクチャ!(笑)まるで昔のファミコンゲームにあった「スパルタンX」のようにバッタバタと敵をやっつけていく「エクスペンダブルズ」!(ココで「“敵”といえども人間です。帰りを待っている家族だっているのだから」といったような道徳感を唱えてはいけない)そう、メチャクチャしながら激走している装甲車を運転しているのは勿論スタローン!そして横にはステイサム!更にその後ろの装甲車にはドルフ・ラングレンとジェット・リー!始まって5分足らずでテンションはほぼMAXだ。僕はこの映画を試写で観れなかったので公開初日の初回に行ったのだけど場内はほぼ満席、久しぶりにこんなに入っている場内を見たなぁ・・・・ってくらい。が、それ以上に驚いたのが子供連れの僕(40歳)が多分、最年少だったっていうことだ。会場内にいる殆どが(失礼ながらも決して柄がよろしいとは言えない)50~60代の“漢”たち!しかもみんな独りで来ているからお互いの間に空席があるんで・・・・そうか、それで会場内はほぼ満席に見えるのだな。周りを見るとその“漢”たちがみんな同様にテンションMAXなのがタチが悪い。場内一触即発である。

 ストーリーは・・・・それはまぁ、どうでもいいか(とは言っても間違いなく前作よりは分かり易くも奥深い!)。個人的には、前作で死んではいないはずなのに今回何故だかミッキー・ロークが出ていないってのが不満ではあったし、ジェット・リーの出番の少なさにも残念ではあったが、シュワルツェネッガーにブルース・ウィリス、更には“超大御所”チャック・ノリスのそれぞれの登場シーンが「おぉ!」って感じで大袈裟なくらいの演出がされていたのと、クライマックスのスタローン、シュワ、ウィリスの3人が銃をぶっ放しながら歩いてゆくシーンには涙ものであった(何と言っても同じ画面の中でしっかり“共演”してるのに感動!)。“銃をぶっ放すシーン”が似合うハリウッドスター・ランキング上位10位が勢揃いって感じだろうか(残念ながらスタローンはそのランキングには入らない。この『エクスペンダブルズ2』でも思わず「昔かよ!」と突っ込みたくなる“銃撃ち”シーンが満載だったし・・・・)。それにしても、今までピンで張ってきたスターたちが同時に同じ画面で見れるという何とも贅沢な映画だ。そして、出た!ジャン=クロード・ヴァン・ダム!たった独りで“エクスペンダブルズ”を相手にする悪役を引き受けたその存在感は凄い!

 この映画に関してはとにかくネタには尽きないのだけど、最後にもう1つ特筆すべきは全編を通した“80年代テイスト”!ココまでくるともう“新鮮”とも思えるくらい。登場人物に関しては言う迄もなく、ストーリーにしても演出にしても更にはその「画質」まで!デジタル画を見慣れた今となっては「画像、粗っ!ビデオかよ!」とツッコミを入れたくもなるも、それが間違いなく計算されたもので不思議と安心感とかノスタルジー感みたいなものを醸し出すから凄い。既に公表された『エクスペンダブルズ3』は勿論だが、スタローンとシュワの共演次作『ザ・トゥーム』がまた楽しみ!なんでも、ハイテク刑務所からの脱出を企てるスタローンとシュワのサスペンス・アクションなのだとか?!やっぱり80年代テイスト満載で面白そぉ~!!!ブルース・ウィリスやジョン・マルコヴィッチ、モーガン・フリーマンにイ・ビョンホン等が活躍する『RED2』ももうすぐ公開だし「なんだ?オヤジ・ブーム到来か?!」と喜んでしまってはそれこそ“オヤジ”なのだろう。あと10年もしたら今度はトム・クルーズ辺りが、ダニエル・クレイグとかマット・デイモン、ジョニー・デップにヒュー・ジャックマン、それにクリスチャン・ベイルやヴィン・ディーゼルらを引き連れてアクション映画なんか作ってくれるんじゃないだろうか?楽しみぃ~!!!

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