ハンガー・ゲーム 2

 舞台は、未来の北アメリカにある“パルム”という国。ココでは裕福層が住む“キャピトル”という地区が国を支配し、その他の国民は12に分けられた地区で貧しい生活を強いられていた。そこで毎年、1地区~12地区までの各地区でクジ引きで選ばれた12~18歳までの男女ペアが最後の1人になるまで殺し合い、その様子がテレビで中継されるという国民的行事が“ハンガー・ゲーム”だ。生き残った勝者は一生の安泰を約束され、その地区は翌年の開催まで国から優遇されるという。で、第11地区のカットニス&ピーター、優勝おめでとう!・・・・ってのが前作の粗筋。

 弓の達人や剣の達人、力自慢のヤツや頭脳明晰なオタク・・・・等など、個性豊かなメンツが最後の1人になるまで戦うというのは、ありふれてはいるけれど間違いなく面白い設定だろうし、しかもメンバーは全員ティーンエイジャー!08年に発行されたスーザン・コリンズの原作(同名小説)は、高見広春の「バトル・ロワイアル」(99年発行)との類似点があまりにも多くココ日本では“パクリ”のイメージしかなかったけれど、そもそも「バトル~」は日本でしか認知されていなかったワケなので、発行されるやあっという間に26の言語に翻訳され世界中で大ベストセラーとなり即映画化決定!(ライオンズゲートが未だ着想すらされていない最終章までの映画化権を買い取るという「ハリー・ポッター」のあのパターン)で、本作『2』は09年の第二作「燃え広がる炎」の映画化作となる。因みに、完結編である「マネシカケスの少女」(10年)は前後半の2部作となって前編が14年11月21日、後編が15年11月20日に世界同時公開予定。完結編が2部作で作られるってのも含めて、その全てが『ハリー・ポッター』シリーズを筆頭にしたコレ系映画の王道パターンで、なんか興醒めしてしまう・・・・のは僕だけだろうか?

 兎にも角にも、まず特筆すべきは・・・・と言うより、本作の魅力は何と言っても主役カットニスを演じるジェニファー・ローレンスに尽きるだろう。(以前、ココ“Go to Theaters”での『世界にひとつのプレイブック』の際にも書いたけれど)全くの無名だったにも関わらず10年の『ウィンターズ・ボーン』での主演で、世界中の批評家から大絶賛されアカデミー主演女優賞にいきなりノミネートされた彼女。直後『X-MEN ファースト・ジェネレーション』(11年)でのミスティーク役でファンを増やし、続く『ハンガー・ゲーム』(12年)では主役が女性のアクション映画としては映画史上歴代1位という記録を樹立!したかと思いきや、同年の『世界にひとつの~』(12年)でアカデミー主演女優賞を史上最年少で受賞!という・・・・彼女の実力や成功が大きすぎ&早すぎで何だか世間がまだ彼女に追いついていない気すらするほどだ。そのアカデミー主演女優賞を受賞した後の初のスクリーンとなるのがこの『ハンガー・ゲーム 2』なのだけど、全く奇を衒うことも背負うこともせず、良い意味で全く変わっていないところがまた凄い。まだまだ発展途上を思わせる23歳、とんでもない大物になるのだろうな。今の、今しか観れない彼女をリアルタイムで観れる、ということだけで充分に劇場に行く価値のある1本だと思う。それにしてもこの人は本当に不思議な魅力を持つ人だ。ちょっと小太りで顔もそんなに・・・・で、手もずんぐりむっくりしてて全然綺麗な指じゃないし、ハリウッド女優としては決して美人の域ではないと思うのだけど、にも関わらず観客をすっかり魅了してしまう存在感はハンパない(特に『世界にひとつの~』の彼女は凄い!)。で、20回に一回くらいメチャクチャ美人に見えるのがまた不思議なのだなぁ~・・・・。僕的には『ブリジット・ジョーンズの日記』(01年~)のレニー・ゼルウィガーとダブってしょうがないのだけど。

 先述したように、本作『2』は全三部作のちょうど真ん中に当たるので仕方ないのかもしれないが、それにしても「物凄い途中で始まって、物凄い途中で終わる」感は、はっきり言って酷い(笑)。物語の背景等は前作で語られているので、本作ではわざわざ“おさらい”なんかしてくれず「まだ先が長いのでとにかく先に進みましょう」的な。本作だけ観ても楽しめないことはないのだろうけど、1作目を観ていないと正直どうだろう?もっと言えば、続く3作目・4作目を観てようやく活きてくるような・・・・。まぁ、しかし、オリジナル『スター・ウォーズ』3部作での、ちょうど真ん中にあたる『帝国の逆襲』(80年)が映画史に残る大傑作「続編」だと云われている今となってはコレもありなのだろうか。ハン・ソロが固められて終わってしまうあのラスト・・・・当時はそれこそ「えぇ~?!コレで終わり?!」と3年後の『ジェダイの復讐』まで世界中の映画ファンのストレスを溜めたまま待たせたのだから。

 そうそう、話は変わって、その『ジェダイの復讐(エピソード6)』(83年)から続く3部作がいよいよ始動したそうだ。『スター・ウォーズ エピソード7』はオリジナル三部作からの続きってことで、メインキャストはマーク・ハミルにキャリー・フィッシャー、それにハリソン・フォード!という何ともファン泣かせな・・・・(更には、主役にベネディクト・カンバーバッチという噂)流石はJ.J.エイブラムス監督だ。こちらは2015年12月18日公開予定だそう。全て完成すれば全9作の壮大な物語になり「エピソード5」はそのちょうどド真ん中になるワケで・・・・そう考えると、あの極端に“途中から始まって途中で終わる”『帝国の逆襲』はますます神話性を増すのだろう。

 『ハンガー・ゲーム 2』にしても然り、全作を通して振り返った時に「『2』は名作だった!」となるかもしれないのだ。・・・・いや、そうであって欲しいと願いたい。我々映画ファンはそれくらいの愛情を持って続編を待たなければいけないのだなぁ・・・・。とにかく、ジェイロー(ジェニファー・ローレンス)が良かった!コレに尽きる1本!

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