エンダーのゲーム

 いやぁ~、面白かった。ホント久しぶりにこんな面白い映画観たなぁ~ってくらいなのだけど、だからこそこないだの『ハンガー・ゲーム 2』とかぶってしまわないか?おせっかいなくらいに心配してしまう。「~ゲーム」っていうタイトルも然り、子供同士が戦うっていうテーマまで同じだし。「あぁ、アレ系の映画ね・・・・もう観たからいいや」とか「アレはあんまり好きじゃなかったし・・・・」とかで敬遠されないか心配なのだ。こんなに面白いのに勿体無い。

 物語は、地球に侵略してきた“昆虫型異星人”と戦うために、体力や柔軟性、物事の吸収力など、あらゆる面で大人より優れている“子供”を対象に国(地球?)が“バトルスクール”なる施設を設置し、異星人との戦いを終わらせるためのプロジェクトを画策するという・・・・ね?「ハンガー~」と全然違うでしょ?(笑)どっちかというと、名作『スターシップ・トゥルーパーズ』に近いかもしれない。とは言っても、エイリアンはそんなに登場せず“戦いに勝つ為の作戦”に比重が置かれているところが本作の最大のポイントだ。コレがまたメチャクチャ面白いんだなぁ~・・・・「絶体絶命のこのピンチをどうやって乗り越えるのだ?」「このままじゃ全滅してしまうじゃないか!一体何をしようとしているのだ?!」「いやいや、それじゃダメでしょ?」「っていうか、それを何に使う気?」みたいなところから一気に“勝ち”に持っていくカタルシスはハンパない。まるで、戦いに於ける作戦の辞典みたいな映画。コレに燃えない男はいないだろう。

 我が家は小4&小1の息子たちがいるのだけど、うちは放課後のたまり場になっていて毎日のように友達が大勢(多い時には10人くらい)来ているようだ。しかも全校生徒60人足らずの小さい学校の為か、学年&男女問わず皆で遊ぶことも多く、その中で誰がリーダーシップを取るか?誰のルールに従うか?っていうのを決めていく過程が見ていてとても興味深い。「僕がリーダーね!」と豪語する子供には大体誰も付いて来てなく、「◯◯君はこれをやって!」と命令しているリーダー気取りの子の言うことは大概非難轟々である。「“リーダー”とは自分が名乗るものではなく、自然とみんなが決める人のこと」「皆に言うことを聞かせる人ではなく、皆の言うことを聞いてあげる人」なのだと、試しにそうやってみたら?と息子に諭してみたら巧くまとまって皆で仲良く遊んでいるようなので実に面白い。なるほど、もうこの頃から“団体行動の基本”ってのは始まってるのだなぁ・・・・。僕は仕事柄、月曜日が休みなので夕方に子供たちが集まってくるのが嬉しくて仕方がなく、たくさんのお菓子を用意して待っていたりするのだけど、子供たちにはどうも煙たがられているようだ・・・・またお父さんいるの?みたいな(笑)。で、この映画は正にそんな物語なのである。リーダーに必要な資質は?そうなるための条件は?方法は?一緒に連れて行った息子たちも素直に納得するし、大人も「なるほど」と感慨深い。もしも「子供に観せたい映画ランキング」なるものがあったら絶対に上位にランキングされると思う。

 子供たちを鍛え育てていく教官役に、ハリソン・フォードとベン・キングスレーの大御所二人!コレがまずは本作の見どころだろう(加えてヴィオラ・デイヴィス演じるアンダースン少佐も重要な役どころ)。そして主演の“エンダー”に、まるでユアン・マクレガーの少年時代のようなエイサ・バターフィールド・・・・「誰それ?」って感じだったけど、マーティン・スコセッシの『ヒューゴの不思議な発明』(11年)の主役ヒューゴか・・・・。その時にも既にベン・キングスレーと共演しているのだな。線が細すぎで“強い”という説得力には欠けるもののきっとこれからハリウッドを背負って立つ大物になるのだろう。

 とにかく面白かった。出来れば親子で子供と一緒に行くことをオススメしたい。勿論僕も息子たちと一緒に行ったのだけど、劇場で後ろのおっさんから「カシャカシャうるさい!みんなで観てるんだから気を付けろ!お前の親が悪いな!」と文句を言われたのが物凄く不愉快であった。いや、向こうも不愉快だったから文句を言ってきたのだろうけど「カシャカシャうるさい」?!・・・・別に喋っているワケでも勿論騒いでいるワケでもなかったので考えられるとすればポップコーンを食べる音?!もしくはジュースを飲む時の氷の音?!そもそも隣に座っている僕にはその音すら全く聞こえなかったくらいなので思わず「何の音よ!?」と文句の一つでも言い返したかったのだけど、子供が注意されて逆ギレする親こそ傍からしたら“質の悪い輩”にしか見えないだろうからグッと堪えてみた。そして劇場を出た後「小さい事を気にするしょーもない男にはなるな」と子供たちに話すと、いつになく深く頷き何かを理解したようで・・・・そんなことも全て込みで勉強になる1本。子(特に男の子)を持つ親には特に必見だと思う。

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