アナと雪の女王

 公開からたった2日間で53万人以上を動員し、6億円以上の興行収入をあげている超大ヒット作『映画ドラえもん 新・のび太の大魔境 〜ペコと5人の探検隊〜』。公開週1位は勿論、これまでのドラえもん映画史上最高の興行収入を記録している『のび太のひみつ道具博物館』(13年)を抜いて歴代1位になるのも時間の問題じゃないだろうか?「ドラえもん」やっぱ凄いよなぁ・・・・と感心していたのだけど、なんと、その座をたった1週間で引きずり下ろし、圧倒的な記録を更新中なのが本作『アナと雪の女王』。久々、“ディズニー”の威力というか、底力を見せつけられたような、とんでもない1本だ。

 原作というか元ネタはアンデルセン童話の「雪の女王」。幼い頃から大の仲良しだった王家の姉妹エルサとアナだが、姉のエルサは触れたものを凍らせてしまうという魔法の力を持ち、その力で妹のアナと遊んであげている最中に誤ってアナを殺しかけてしまい、それ以降、彼女の前に姿を見せなくなる。一方、トロールにより命を救われたアナは、引き換えにエルサが魔法を使えるという記憶を失ってしまい、どうして姉エルサが自分と遊んでくれなくなったのか分からぬまま時は過ぎ・・・・。成長と共にどんどん強くなるエルサの魔力。彼女は自身の力が誰かに危害を加えてしまうのを恐れ、次第に誰の前にも姿を見せなくなり城に引きこもっていたのだが、ある日突然、事故により両親を失ってしまいエルサは王位を継承することになる。王位継承を祝うパーティーの日、成長したアナは久しぶりにエルサと会うのだが、何故に姉が自分を避けるような態度を取り続けるのか分からず不満を抱いていた矢先、彼女から結婚を認めてもらえず、思わずケンカに・・・・秘められた魔力が国のみんなにバレてしまった時、エルサは“独りで何も隠さず自分らしく生きる”道を選び、国を出て行ってしまうのだ。しかし、国は彼女の魔力により雪が降り続ける“氷の国”になってしまい、元の世界に戻してくれるよう姉に頼むため、アナは彼女を探す冒険に出るのだが・・・・。よくある「“善悪”の戦い・葛藤の物語」というワケではなく、「愛」と「孤立」がテーマってのも良い。物凄い“今風”じゃないか。

 彼女と冒険を共にするのが、氷を運ぶ仕事をしている山男のクリストフと、その相棒であるトナカイのスヴェン。そして雪だるまのオラフだ。“笑い”の要素を担当し、物語の重大なポイントとなる、この“雪だるま”のオラフがまたイイ味出しているのだなぁ〜・・・・。「夏に憧れる雪だるま」なんて最高じゃないか!(笑)始終「早く夏が来ないかなぁ〜」とテンション上がっているオラフに、クリストフが「誰か教えてやれ・・・・」とつぶやくシーンは絶妙である(笑)。そうそう、本作の絶妙さはこんなところにあるのだ。子供が楽しめるのは勿論なのだけど、随所に散りばめられた“大人向けの笑い”というか、子供にはちょっと解説がいるようなひねりの効いた笑いがまた素晴らしい。そして、最近のCGアニメの“映像美”に関しては敢えて言うまでもないのだけど、流石はディズニー最新作!この、度を超えた圧倒的な映像美は、わざわざ特筆したくなるほど凄い!何より、それぞれのキャラの“仕草”一つ一つが本当に魅力的なのだ。加えて、物語のテンポの早さ!かなり作り手のストイックさを感じさせるくらいに、無駄なシーンなんか1秒足りともない構成は圧巻である。ディズニーの最大の持ち味である“映画への惹き込まれ感”が遺憾なく発揮された1本。とにかく凄い。夏が大好きな僕にとっては「夏を取り戻せ!」というキーワードも個人的にツボだったし(笑)。

 ブロードウェイの一流キャスト・スタッフで構成された本格的なミュージカル要素を持つ本作は、これまで最高収益を誇っていた94年の『ライオン・キング』をも抜いてディズニー・アニメ史上最高の大ヒットを記録しているそうだ(ピクサーと共同制作された『トイ・ストーリー3』(10年)は別として)。併せて、本年度アカデミー賞「長編アニメ部門」並びに「主題歌賞」(「Let It Go」)をW受賞するという快挙も果たし・・・・そうなると当然ながらオリジナルで観たかったのだけど、子供と一緒だったので敢え無く“日本語吹替版”を観たのだがしかし!コレがまた本当に素晴らしかった!特にエルサの歌う「Let It Go」・・・・いや、本当に鳥肌が立つくらいに凄かった。「この声優、誰だ?!」と劇場を出てすぐに調べたら、なんと“松たか子”!・・・・っていうか、既に彼女の歌は世界レベルで話題になっているのだなぁ。松たか子ってこんなに凄い人だったのか、と改めて実感。

 同時上映の短編アニメ『ミッキーのミニー救出大作戦』もまた珠玉の名作だ。是非とも3Dで観たい、いかにも「ミッキーマウス」の最新作!という作品。ここ暫く低迷していたディズニー・アニメの大復活を思わせる『アナと雪の女王』。次作が本作と同レベル・・・・まではいかなくとも近いレベルで大ヒットすれば、確実にディズニーの第三期黄金期の到来!となるのだろう。何にしても来年公開予定でいよいよ製作がスタートしたディズニー版『スター・ウォーズ エピソード7』が待ち遠しくて仕方がない。

一番上にもどる      ホームヘもどる