エクスペンダブルズ3 ワールドミッション

 かつての仲間であった『ブレイド』(98年)のヴァンパイア・ハンター(ウェズリー・スナイプス)の救出作戦をド〜ン!ドカ〜ン!!ドカーン!!!と見事に成功させた『ロッキー』(76年)のロッキー・バルボア(シルヴェスター・スタローン)率いる超敏腕傭兵部隊“エクスペンダブルズ”。『トランスポーター』(02年〜)のフランク・マーティン(ジェイソン・ステイサム)や『ロッキー4』(85年)のドラゴ(ドルフ・ラングレン)らメンバーは休む間もなく次のミッションに・・・・それは武器商人の大物ボスを生け捕りにするという、彼らにとっては他愛もない仕事で、バババババババババッ!よ〜し、そこに隠れてろ!オレに任せとけ〜!!ドカーン!ドカーン!と、すぐに終わる予定だったのだが・・・・なんとその“ボス”というのは『ランボー』(82年〜)のジョン・ランボー(シルヴェスター・スタローン)のかつての相棒で“エクスペンダブルズ”の創始者の一人である『リーサル・ウェポン』(87年)のマーティン・リッグスだった!それに動揺したランボーは、マジか?!ヒュ〜ン、ドカーン!!バリバリバリバリ!ドババババッババババババッバ!!!となってしまい作戦失敗に終わる。敵が『マッド・マックス』(79年〜)のマックス(メル・ギブソン)だと知った『コブラ』のマリオン・コブレッティ刑事(シルヴェスター・スタローン)は「コレはまずい!」と、年老いた“エクスペンダブルズ”を解散し『トワイライト』(08年〜)のヴァンパイア(ケレン・ラッツ)ら若手の新鋭部隊を招集して再び作戦に挑む!そして、バキュ〜ン!ドババッババババッババ!!こんなのチョロいぜ!ドカーン!ドカーン!!ドカーン!!!やったぜ〜!・・・・と思いきや、そこからの〜〜〜〜・・・・「仕方ない、オレが独りで救出に行くぜ!」と『オーバー・ザ・トップ』(87年)の親父リンカーン・ホーク(シルヴェスター・スタローン)。そこに『マスク・オブ・ゾロ』(98年〜)のゾロ(アントニオ・バンデラス)が「オレも仲間に入れてくれ!」と志願(今まで“エクスペンダブルズ”に居なかったキャラ、陽気なラテン系のバンデラスが最高!!!)。二人で救出作戦に向かう正にその時「待て!オレらを置いて何処へ行く?」とカッコ良く“エクスペンダブルズ”再登場!『マッド・マックス3 サンダードーム』(85年)の現場に挑む一行は、そこでまた更なるドキューン!バリバリバリバリ!ズドドドドドドドドドドドドド!!・・・・カッチカッチカッチッ・・・・こりゃあマズイぜ・・・・ズドドドドドドドド!!!ヒュ〜ン、ドカ〜ン!ドカーン!!ドカ〜ン!!!(しかし“エクスペンダブルズ”大ピンチ!)その時!!なんと『スター・ウォーズ』(77年〜)のハン・ソロ(ハリソン・フォード)と『少林寺』(82年)のリー・リンチェイ(ジェット・リー)、それに『ターミネーター』(84年〜)のT-800(アーノルド・シュワルツェネッガー)の三人が助太刀に!!!そこからもう、バキューン!ドキューン!ゾドドドドドドドドドドド!!ドバババババババババババ!!ドカ〜ン!ドカ〜ン!!ドカン!!!ってな具合に・・・・・何のこっちゃ、さっぱり分からないだろうけど、まぁこんな感じの映画だ。少なくても僕にはそう見えたのだから仕方がない。

 っていうか、そもそもこの「エクスペンダブルズ」という映画に“物語”は不要だろう。ヘタに巧くできた物語があったとしても邪魔だと思うのだ。だって我々観客は画面に出てくる登場人物にいちいち驚き感嘆し、更には複数の超ビッグスターが一つの画面に入っているその“画”を頭に焼き付けようと必死なのだから。物語なんか入ってくるワケがない。シルヴェスター・スタローンが企画した「エクスペンダブルズ」も本作でシリーズ三作目となるのだが、この桁外れなアクションスター大集合感はやっぱり見慣れることはなく、最初から最後まで圧倒されっぱなしである。思えば、2010年の第一作『エクスペンダブルズ』の最大の話題は何と言ってもスタローンとシュワルツネッガーの共演!という、その1点に集約されていたワケだがしかし、実際に観てみると『ヒート』(95年)のロバート・デ・ニーロとアル・パチーノの共演を思い出させる微妙具合で・・・・「っていうか、あのブルース・ウィリスまで出てるんだよね?!」というキャストの破格さを改めて実感したような1本だった。で、次作『エクスペンダブルズ2』(12年)のウリはチャック・ノリス!『地獄のヒーロー』(84年〜)のジェイムズ・ブラドッグ大佐だ!!・・・・と言っても特に日本の映画ファンにはやはり微妙で、どっちかと言うと悪役に『ユニバーサル・ソルジャー』(92年〜)の戦闘マシーン・リュック(ジャン=クロード・ヴァン・ダム)登場!という話題の方が断然に大きかったように思う。それにしても、あのヴァン・ダムを持ってしてもバランスの取れない“エクスペンダブルズ”恐るべしって感じだ(まぁ、メンバーがメンバーなんで仕方ないのだが・・・・)。どのヴァン・ダム映画を観ても負ける気がしないジャン=クロード・ヴァン・ダムだが、流石に“エクスペンダブルズ”が相手では、むしろ最初から勝てる気がしない。そして今回の『3』での相手はメル・ギブソン!存在感・キャリア共にようやくバランスの取れた悪役登場という感じではないだろうか。前作までの『イヤー・オブ・ザ・ドラゴン』(85年)のスタンリー・ホワイト刑事(ミッキー・ローク)と『ダイ・ハード』(88年〜)のジョン・マクレーン刑事(ブルース・ウィリス)が本作から居なくなってしまったのは残念だが、メル・ギブソンにウェズリー・スナイプス、それにアントニオ・バンデラスにハリソン・フォードらが新たな登場人物に加わったことは、それを補っても余りあるだろう。

 第一作目から一貫してスタローンの相棒役を務めるジェイソン・ステイサムは、その見た目(ゲーハー)から大御所の相棒として何の違和感も抱かせないけど、年齢的には僕の5歳年上なんで46~7歳。ってことは、76年の『ロッキー』は彼が9歳の時の映画だし、『パラダイス・アレイ』(78年)や『勝利への脱出』(80年)、『ランボー』(82年)に『コブラ』(86年)なんかの名作たちを青春時代に見てきた世代・・・・ジェイソン・ステイサムにとってもスタローンは正にレジェンド級のアクション・スターなはずだ。どんな気持ちで彼の相棒役を務めているのだろうか?きっと夢のようなのだろうなぁ・・・・。本作で登場するケレン・ラッツら若手チームは物語的にも扱い的にも“捨てゴマ”だと思っていたけれど(登場人物について全然掘り下げられていないし)、なんとこのチームを主人公に据えたスピンオフ企画が既に動いているのだそう。確かに「エクスペンダブルズ」は誰を主人公に持ってきてもそれなりのスピンオフ・アクション映画が出来そうだし、そんなのがあっても面白いと思う(逆『アベンジャーズ』って感じか?)。80年代にしか見れなかった大量の爆薬にモノをいわせたアクションシーンの連続は勿論、過去作のパロディネタから「えぇ?そうなの?!」という細かいサプライズ小ネタまで満載で1秒も飽きさせない127分。往年のアクション映画ファンは絶対に見逃さないで頂きたい。

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