トゥモローランド

 あらゆる最先端技術を駆使して作られた“トゥモローランド”。そこは、この世界の何処かに建設された、正に我々の夢を実現させた未来都市なのだという。この“トゥモローランド”を建設したのは、SFの父と云われる作家ジュール・ベルヌと発明家のトーマス・エジソン&ニコラ・テスラ、それにエッフェル塔を設計した建築家ギュスターヴ・エッフェルの四人がその創設者と云われる謎の秘密組織「プルス・ウルトラ」。ウォルト・ディズニーをはじめ、歴史に残る世界の偉人達がその組織メンバーであり“トゥモローランド”の建設に関わっているのでは?という都市伝説を映画化したのが本作『トゥモローランド』だ。それを裏付けるようなウォルト・ディズニーによる謎の資料もディズニーの倉庫から見つかったとかでいよいよ信憑性を帯びてくるのだけど・・・・ま、「コレってもしかしてホント?」っていう若干の信憑性を持った噂話ってのがそもそも“都市伝説”ってものなのだろう。

 「ウォルト・ディズニー最大の謎にして最高のプロジェクト」とも「ディズニーランド最高のアトラクション」とも云われる本作は、その通りに極めてディズニーらしい“夢のような一本”だ。っていうか「なんて夢のある映画だろう・・・・」って感じか?流れ的にはココら辺でストーリーを書くパターンなんだけど、今回は止めときたい。映画コラムを書いておきながら無責任な気もするが、そんな映画なのだから仕方無いのだ。例えば「ディズニーランドのアトラクションを解説するようなもの」と言えば分かって貰えるだろうか?「まずは徐々に上に上がって行って、音がしなくなったと思ったらそこからいきなり急降下!間髪入れず身体が真横に振られ、上も下も分からなくなり・・・・」そんなの説明するだけ野暮だろう、とにかく体感するしかないのだから。強いて言えば、ストーリーは子供にでも解る至って単純なものなのだけど、ジョージ・クルーニー扮するフランク・ウォーカーがビデオカメラに向かって話しているシーンで始まる冒頭から「コレは誰に向かって語っているのだ?」との謎で始まるところが実にディズニーらしい仕掛けというか・・・・。

 30年~40年代に『ファンタジア(ミッキーマウス)』(40年)や『ピノキオ』(40年)『白雪姫』(37年)『ダンボ』(41年)『バンビ』(42年)など数々の名作を生み出し、50年代に入るとディズニー最大のヒット作となる『シンデレラ』(50年)を筆頭に『ピーター・パン』(53年)『ふしぎの国のアリス』(51年)『眠れる森の美女』(59年)『101匹わんちゃん』(61年)『ジャングル・ブック』(67年)『ロビン・フッド』(73年)『クマのプーさん』(77年)などを連発し・・・・世間一般ではこの40~70年代は「ディズニー・第一期黄金期」と呼ばれているワケなのだけど、改めて見直してもこの時代のラインナップは相当に凄い。「アニメの歴史」ってのは正にこの時期に作られたんだなぁ~って感じだ。で、暗黒期と云われる80年代を経て、89年の『リトル・マーメイド/人魚姫』がディズニー史上最大のヒットを更新。続いて『美女と野獣』(91年)『アラジン』(92年)『ライオン・キング』(94年)『ノートルダムの鐘』(96年)『ターザン』(99年)を生み出し「第二期黄金期」(この時期は「ディズニー・ルネッサンス」とも云われている)に突入!ココまでほぼアニメ界を独占状態で築いてきたディズニーだが、95年の『トイ・ストーリー』の登場で・・・・っていうか、正確には「ピクサー」の登場で劇場アニメシーンはCGモノへとシフト。負けじとディズニーも『ダイナソー』(00年)や『チキン・リトル』(05年)といったCGアニメを製作していくのだけど、『バグズ・ライフ』(98年)『トイ・ストーリー2』(99年)『モンスターズ・インク』(01年)『ファインディング・ニモ』(03年)『Mr.インクレディブル』(04年)など圧倒的な作品を連発していくピクサーにむしろ差を開かれていくばかり・・・・更にはそこに『シュレック』(01年)を引っ提げてスピルバーグのドリームワークスが登場し、ディズニーアニメに再び暗黒時代が訪れることに。

 で、ココにきてまたディズニー映画が凄いのだ!12年の『シュガー・ラッシュ』で「おぉ・・・・?!」と思わせ、『アナと雪の女王』(13年)で大ブレイク!で、続く『ベイマックス』(14年)で「第三期黄金期」到来確定!実写映画の方も、メチャクチャ面白かった大傑作『シンデレラ』を皮切りに(ホントはその前の『イントゥ・ザ・ウッズ』だったのだろうけど、ま、それは置いといて・・・・)、今年からは歴代名作アニメの実写版に取り掛かったディズニー。今後も『ピノキオ』(ロバート・ダウニー・Jr主演 × ベン・スティラー監督!)や『ピーターパン』、『不思議の国のアリス』、『美女と野獣』、『101匹わんちゃん』、『ジャングル・ブック』、他にも『人魚姫』や『ダンボ』なんかも次々と実写化が決定していて、この「第三期黄金期」はまだまだ暫く続きそうだ。そんな中で、ある意味その創設者であるウォルト・ディズニーに敬意を払った本作『トゥモローランド』は凄く意味のある一本ではないだろうか。

 監督はブラッド・バード。99年に名作アニメ『アイアン・ジャイアント』(世界的なアニメアワード“アニー賞”で全10部門中なんと9部門を独占!)でデビューし、その後ピクサーに移籍し『Mr.インクレディブル』(04年)と『レミーのおいしいレストラン』(07年)とヒットを連発。で、11年にはトム・クルーズの『ミッション:インポッシブル4/ゴースト・プロトコル』で初めて実写映画にも挑戦!にも関わらずそれがシリーズ最大のヒットを記録するという、超ヒットメーカーだ。アニメ畑から進出してきただけあって実写映画に於いてもその夢のある非常識な映像&展開は凄い!コレはもう絶対に劇場の大画面で体感しなければいけないだろう(テレビでは全然別モノになってしまうと思うので)。130分の長尺にも関わらず一緒に観に行った子供たちも途中飽きることなく夢中で観ていたほどの大傑作。さすがディズニーだ。

 話は変わって、前田敦子と松田翔太主演で話題の『イニシエーション・ラブ』。何故に今頃この原作が映画化されるのだ?しかも映画化するような物語ではなかったはず・・・・と思いつつも、やっぱりどうやってアレを映像化しているのかが気になってしょうがない。「最後の5分、全てが覆る。あなたは必ず、二回観る」という宣伝文句を見る限り、原作にあったラスト二行の衝撃はしっかり映像化されているのだろうと想像は付くのだけど。原作に関しては、読後「・・・・何?どういうことだ?」と暫く意味不明で、その意味が分かった瞬間「・・・・えぇ~!・・・・いや、まさか?・・・・えぇ~!!!」と、正に“意味が分かったら怖い話”的にゾッとしたものだけど、映像だとそれをどう表現しているのだろう?っていうか、ラストに限らず全編どうやって見せているのだろう?あぁ~気になる。じゃ観に行けばいいのだけど、物語的にはアレなんでわざわざ観に行くのもなぁ~、と(笑)。とにかく「どう見せたのか?」のトリックだけを誰か教えてくれないだろうか?観た方、どなたかマジで教えて下さい(笑)。

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