スター・ウォーズ/最後のジェダイ

 「エピソード4~6」のオリジナル・トリロジー(77年~83年)、そして「エピソード1~3」のプリクエル・トリロジー(99年~05年)に続き、一昨年の『エピソード7/フォースの覚醒』(15年)から始動したシークエル・トリロジーの第二部となるのが本作『最後のジェダイ』だ。前作『フォースの覚醒』の衝撃のラストからして、あのシーンから物語が始まるのは当然の流れなのだろうけど、思えば「スター・ウォーズ」シリーズはその全部が「前作から何年後~」という設定なので本作のように前作のラストシーンから直結して繋がっているのは初めてなのだな。全てのシーンが撮影済みだったとはいえ、惜しくもレイア姫=キャリー・フィッシャーが16年12月27日に死去。「スター・ウォーズ」で一躍有名になった彼女の遺作がやはり「スター・ウォーズ」だったというのは感慨深い。

 ネタバレをしたくないので物語については一切触れないでおこうと思うのだけど、代わりに雑誌で読んだ面白いエピソードを。ルーク=マーク・ハミルは前作『フォースの覚醒』の出演依頼を受け「またハリソン・フォード(ハン・ソロ)やキャリー・フィッシャー(レイア姫)たちと一緒に楽しめる!」と壮絶なダイエットを頑張ったのだけど、結果アレだったと(笑)しかも、そのシーンはユネスコ世界遺産にも登録されているキリスト教僧侶たちの修道院があったとされるスケリッグ・マイケル島(アイルランド)。島全体が断崖絶壁のためへリコプターでは着陸できず、船で、更には夏の天気の良い日にしか上陸できないという辺地のため66歳になる彼にとっては大変な撮影だったのだそう(にも関わらず、たったあれだけのシーンだし!)そして本作『最後のジェダイ』の脚本が・・・・「またあそこに行くのか?!っていうか、何故あの時一緒に撮っておかなかったんだ?!」と相当に激怒したのだそうだ(笑)

 マイティ・ソーの最新作『バトルロイヤル』同様、少々コミカル路線に走り過ぎているのは好き嫌いが分かれるところかもしれないが、5分前の展開をことごとく覆すサプライズだらけの物語はきっと誰もが飽きることなく楽しめると思う。とは言え、本作『最後のジェダイ』は公開と同時に世界中でかなりの賛否両論を巻き起こしているけれど、それは出来不出来の問題ではなく、それだけこのシリーズが愛されているということだと思う。なにせシリーズ中で最高の興行収入を記録している前作『フォースの覚醒』でさえ公開当時は賛否両論あったのだから。しかもあの時は「スター・ウォーズ」の生みの親であるジョージ・ルーカス自身が「エイブラムスのSWは駄作だ」と公言してしまう始末だったのだけど、これに関して言えば、そもそもルーカスはプリクエル・トリロジーを製作するにあたってオリジナル三部作とは全く異なった世界観で描きたかったと言っていて(それが往年のファンにとっては受け入れ難い要素だったことは間違いないのだが)片やエイブラムスはファン目線で「コレが観たかった!」というサービス精神満載のスター・ウォーズを描いたわけだ。だからルーカスが気に入らないのも解らないでもないが、しかし『フォースの覚醒』はシリーズ中最高の興行収入を記録したのだから、その点ではエイブラムが正しかったと言えるのかもしれない。だから本作『最後のジェダイ』も賛否両論あって然るべきなのだ。それがスター・ウォーズの魅力なのだから。・・・・僕?まぁ、僕の個人的な感想は置いといて、この映画が既に『フォースの覚醒』に次ぎシリーズ歴代2位の興行成績を記録しているという事実だけを書いておくことにする。

 マーベル、ピクサー、ルーカス・フィルム・・・と次々と買収し、遂に20世紀フォックスまでも約6兆円という想像も付かない巨額で買収しようとしているディズニー。もしもFOXを買収すれば市場の4割以上を占めるため独占禁止法に触れないかどうかでまだ進んでいないけど、ともかく「スター・ウォーズ」のフランチャイズをディズニーが買い取りその傘下になったことは往年のファンにとっては誰もが残念に思ったはずだ。が、そのお陰で『フォースの覚醒』(15年)、『ローグ・ワン』(16年)、『最後のジェダイ』(本作)、そして来年(18年)5月には若き日のハン・ソロを主人公にした『ソロ:スター・ウォーズ・ストーリー』が公開予定。しかもその監督には『バックドラフト』(91年)や『アポロ13』(95年)、『ビューティフル・マインド』(01年)、『ダ・ヴィンチ・コード』(06年)などなど、どんな設定であっても奥深い人間ドラマを描くことに定評のあるロン・ハワード!更にその翌年(19年)には『最後のジェダイ』の続編となる新三部作の最終章が公開予定で、こちらは再度J.J.エイブラムスが監督することが決定しているそうで・・・・嬉しいことにこうやって毎年「スター・ウォーズ」の新作を観られるというのはディズニーのお陰なのだな(その後(20年)にはボバ・フェットのスピンオフが企画されているらしいし!)。新章が再始動した『フォースの覚醒』の時よりも“お祭り騒ぎ”具合の盛り上がりがイマイチなのは致し方ないとしても、映画史に残る一大イベントに立ち会えていることには間違いない。僕はよく子供たちも一緒に映画館に連れて行くのだけど、今回、中二の長男は楽しみにしていたものの「別に観たくない」と言う小五の次男も無理矢理に連れて行ってみた。きっと彼が大人になった時、いつか誰かとスターウォーズの話しをするだろう。その時「あぁ、子供の頃に親父に無理やり初日に連れて行かれたよ」と話のネタになってくれればいいと思う。「スター・ウォーズ」とはそうやって語り継がれる映画なのだから。

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