ネイルに魅せられスピード開業

学び続けた12年間

 「私の場合、なんとなくなんですけど(笑)」。ネイルサロン開業のきっかけを尋ねると、なんとも力みのない答えが返ってきた。バナナネイル代表でネイリスト、ネイルスクールの講師も務める瀬戸口さん。今、OLや主婦を中心にジェルネイルが大人気。マニキュアと違い、厚みが出るため爪を保護しながら伸ばすことができ、しかも色と艶が数週間持つとあって来店の8割はこれだという。「この10年の変化はすごいですね。昔はネイルサロンというと結婚式など特別な時だけというのが普通でしたけど、今は日常的なオシャレになっています。爪先がキレイだとテンションが上がるし、逆にボロボロだと人前で手を出すのもいやとおっしゃるんです」。26歳でネイルに興味を持ち、スクールに通ったあとネイルサロンに勤務。 その1年後には独立していた。「ひとりで始めたので家賃が出ればいいかなという軽い気持ちでした。やりたいことをやろう、ダメだったらやめればいい。そんな感じだったんです」。ただ瀬戸口さんの場合はのんびりやっていたわけではなかった。開店してすぐ自分の未熟さを痛感。営業しながら、東京のネイルスクールに通い直すことを決意する。「このままじゃいけないって思ったんですね。サロンを月に3日休んで、東京で講習を受けて、帰ってきての繰り返し。3年かかりました。でもやったらできました(笑)」。そのスクールは一流の講師が揃い、日本全国はもとより海外からも生徒が集まる有名校。単に学ぶだけでなく、新しい技術やトレンドを知り、出会いの多い貴重な環境でもあった。

ネイルスクール開校

伝えたいチャレンジ精神

 そんな努力の甲斐あって認定講師の資格を取得。2004年にネイルスクールを開校する。鹿児島では二校目だった。「この6年で生徒さんがかなり増えました。特に子育てをしながら自分で何かやってみたいという主婦の方が多くなりましたね。お勤めはなかなか難しいので、自宅を開放して始められる方も多い。またOLさんでも手に職をという方が増えています」。技術的なことは細かくチェックする。目指す人には検定合格までサポートしたい。 先を考えれば自然と指導はシビアになる。「生徒さんたちには何にでもチャレンジして欲しいなって思ってます。イベントのお話を時々いただくんですが、そういう時には生徒さんたちにも声をかけて、希望者に行ってもらうようにしています。いい経験になるし、自信にもつながる。私もいまだに試験を受けに行ったり、コンテストに出たりしていますけど、目標がないと練習しないし、作品も作らない。でもチャレンジしたあと、うまくなっていることに気づくし、自分のレパートリーも増えています。それが自信になるんです」。

無理しない あきらめない

そしてルコンテという新たな挑戦

 「実は開業して5年経った頃、もうサロンをやめようと思ったことがあるんです。はやらないし、勤めている方がお給料ももらえるし。その頃このマンションが売りに出ていて、もしダメだったらそのまま住む場所に変えればいいやって気持ちでテナントを出てここに移ったんです。でもそのタイミングで何もかも変わりました」。移った直後に認定講師に合格し、スクール開校。スタッフも加わり、ジェルネイルがブレイク。仕事が大きく変化した。「続けていれば何とかなるんですね(笑)」。
決して無理はしない。でも気がつけばいつもチャレンジの歴史だった瀬戸口さん。バナナネイルも今、新たな挑戦が始まっている。2010年4月にオープンしたマルヤガーデンズ。その2階の美容室ルコンテに、ネイルサロンとして出店しているのだ。「今までのように引っ込んだ場所にあるよりも、マルヤガーデンズのように気軽に立ち寄れる場所にあると、お客様から見ても入りやすいですし、スタッフにも良いと思ったんですね」。これまでのアットホームなサロンとは異なり、幅広い客層が多く出入りする場所。そこに出店することはネイルへの間口を広げ、ちょっとした待ち時間をネイルサロンで過ごす新しい価値を提案できる。美しいネイルで明るい気分になれる楽しみ。ルコンテは、ネイルの魅力を多くの人に伝える重要な役目を持ったお店だ。「お店を出すことは少しでもネイリストの働く場所を作りたいという気持ちもあるんです。スタッフにも恵まれました。皆カワイくて技術もあって性格のいい子ばかり。優秀なスタッフが気持よく働けるよう、感謝の気持ちだけは忘れないようにと思っています。代表としてはダメダメ代表なので(笑)」。

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