第5回
鹿児島桜島 かんぱち本舗の『敬天かんぱち』

魚の旨味をそのまま味わえる“刺身”の他に、風味の異なる3種類の商品がある。香ばしさが旨味を引き立てる“炙り”、生ハムのような味わいの“薫製”、スモークの香りと炙りの香ばしさのハーモニーが楽しめる“薫製炙り”。

養殖から加工、そして販売まで一貫管理
桜島と海の男たちが育む絶品かんぱち

 鹿児島の豊かな風土の象徴と言えば、桜島そして錦江湾だ。今回、その恩恵をいっぱい受けて、おいしく育まれる特産品と出会った。それが“敬天かんぱち”である。
 鹿児島県の養殖かんぱち生産量は、実は全国第1位。中でも桜島は県内有数の養殖地だ。「灰が降って大変ではと聞かれるのですが、火山灰や溶岩台地には海の浄化作用があるんです。しかも水温が高く潮流も速いので最適な環境なんですよ」。そう教えてくれたのは、桜島沿岸に複数の養殖場をもつ〈敬天水産〉の濵田常務。“敬天かんぱち”とは、同社が40数年にわたって研究を重ね、肉質改良してきた自慢のかんぱちのこと。「ほどよい脂のノリに、旨味と甘み、歯ごたえがあるのが特徴です。さっぱりしているので脂濃さを嫌う若者や女性からも評判良いんですよ」。
 そんな“敬天かんぱち”を私たちが味わうには、今までスーパーか飲食店を通じてだった。しかし、加工場建設を機に、〈敬天水産〉運営の〈かんぱち本舗〉から直接購入が可能となった。それは「加工販売の決断は、“CAS”との出会いがあったから」と濵田常務は言う。“CAS(キャス)=細胞・生きている・システム”とは、磁場エネルギーで細胞を壊さずに瞬間凍結し、穫れたての鮮度・味覚・風味がキープできる凍結技術。まずいが常識だった冷凍刺身を、根柢から変えた画期的な技術。それにより、冷凍なのにおいしい刺身が提供できるようになったからだ。「ただ最近この“CAS”ばかりが注目されるのですが、あくまで魚のおいしさや新鮮さを保つための手段。おいしさのヒミツはなんと言っても肉質の良さですから」。濵田常務がそう言葉に力を込めたのは、今でも肉質改良、品質管理に全神経を注ぐ海の男たちの絶え間ない努力を知るからであり、誇りだからである。

 

有限会社 敬天水産

桜島加工場

  • 鹿児島市桜島赤生原町455
  • 099-245-2772

通販など、詳しい情報はホームページをご覧ください。
http://www.keiten.co.jp

※2011年4月現在の情報です。

 

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