#113 2010年

《前へ123次へ》 2/3ページ

“2001年”と“2010年”の、宇宙の旅

アキサン 今回初めて『2010年』を観たんだけど、いや、アレは良かったですよ。単純明快で。謎だった部分が程よく紐解かれ、何かハッピーエンドな展開で。
坂元 しかし、当時の人たちは'84年の『2010年』公開まで16年間も『2001年〜』の謎と言うか「わけ分かんねぇー感」を抱えてきたんだよなぁ・・・・だって、あの“モノリス”ってホント、わけ分かんねぇーよな。ただの板じゃんねぇ。何だよ、あのラスト?わけ分かんなさ過ぎて何だか世間から勝手に“芸術”の域まで持ち上げられた感じがする。板が。
チャキ “モノリス”って、所謂エイリアンでしょ?『2001年〜』で描きたかったのは知的生命体の象徴らしい。生き物としてのエイリアンを登場させるとその生体感を出すのが難しかったから?らしいけど・・・・アレで正解だと思います。黒いモノリスは透明にしたかったらしいけど、それを作る技術がなくて木材かなんかを黒く塗りつぶしただけ。だが、それがいい!本当に謎って感じで?(笑)。生命なのか金属なのか兵器なのか?
坂元 そう言えば、『2010年』も、アーサー・C・クラークが原作なんだっけ?
・・・・・まぁ、良いか。何はともあれ謎が解けて良かった(笑)。って言うか、『2001年〜』が難解過ぎだよね。
アキサン それに比べて『2010年』は強引だけど分かりやすい。・・・・けど、これで良いのかな?とも。何と言いますか、例えて言うならネス湖のネッシーの有名な写真あるじゃないですか。湖面から首がニュッと出てる写真。あの写真って子供の頃に必ずどっかで目にしてる写真で、すごい夢とか希望とか未知なる物への畏敬の念というか、様々な物を与えてくれてたと思うんです。でも、あの写真って90年代になって「実は模型でした」ってカミングアウトされちゃって、いい大人になってたにも関わらず、ネッシーなんていねえよ、と思ってたにも関わらず、凄く残念な気持ちになったんですね。『2010年』を観た後は、何かそんな気持ちと似たような感覚でした。『2001年〜』はモノリスと同じで永遠に謎のままにしときたかったような気がします。
チャキ 『2010年』のあのラストはともかく、ロイ・シャイダーが海辺で使うあのパソコンは今現在でも使われているのだろうか?そこが気になってしまった(笑)。
アキサン で、2001年、2010年ときたから、ちょっと年代を進めてみよう、と思って一緒に借りたのが『2300年 未来への旅』
坂元 すげー・・・・それを一緒に借りてみようと思った、って言うか思っただけではなく実際に借りて観てみたアキサン、すげー・・・・。面白かった?
アキサン コレがまたヒドイ映画で。確実に後退している文化と映像レベル。てか、原題は「LOGAN'S RUN」。DVD再生したらイキナリこのタイトルが出てきて。思わず「話が違うじゃねえか!」と息巻いてしまいました。
坂元 (笑)!あるある、もっと酷いのは全然関係ない映画に平気で“2”とか付いてたりするのもあるよね?アレって良いのかな?
アキサン 『CUBE』が面白かったので続編と思って続けて借りた『CUBE IQ』でも同じような目にあいました・・・・まぁ、邦題で騙そうとする配給会社の企みってキライじゃないんですけどね。

“スタンリー・キューブリック”という世界

魅災流 しかし『2001年〜』って、いつ頃の作品なんすか?
坂元 '68年。考えてみたら、オレらが生まれるずっと前に既にこの世界観を創っていたキューブリックって、やっぱ凄いよね。
魅災流 この映画がスタンリー・ルービック・キューブリックの作品だってことは知ってましたが、ただ、これほどまでに難解だとは思いませんでした・・・・。
坂元 そこは拾う?
魅災流 何が?まだ『時計じかけのオレンジ』の方が分かり易かったですよね。
坂元 '70年代迄のキューブリック作品はよく分からないんだけど、確かにキューブリック映画はアタリ・ハズレと言うか、振り幅が大きいよね?アキサンが挙げた『フルメタル・ジャケット』『時計じかけのオレンジ』とか、『シャイニング』とか云った凄い名作の合間に『バリー・リンドン』みたいなよく分からない映画撮るし。特に遺作となった『アイズ ワイド シャット』なんか酷い映画だったもんね。アレってきっと大御所が老体に鞭打ってやってるんで、誰も何も言えなかったんだと思うよ。「コレって、面白いっすか・・・・?」って。
魅災流 一体、スタンリー・ルービック・キューブさんは、どんな未来を想像していたんだろう?
坂元 有名な話しだけど、キューブリックはNASAと親密な関係にあって、本物の宇宙人の存在を世の中に公開する前の序章として、キューブリックにまずは“映画”を撮って貰い人類を慣らそうとした、とか、あの有名なアポロ計画の月面着陸の映像は実はキューブリックが撮っている、とか色んな噂があるよね。
アキサン 『2010年』のピーター・ハイアムズ監督が70年代に撮った『カプリコン1』って映画観た?人類初の火星探索船となるカプリコン1が、打ち上げ直前にトラブルに見舞われるんだけど、世界中の期待と注目を一身に背負った国家の威厳の為、ロケットを無人で打ち上げ、地上のスタジオで宇宙飛行士が芝居をする、というNASAの陰謀説を描いたものなんだよね。コレも何だかリンクしているようで興味深い。
坂元 『2001年〜』に出てきた宇宙ステーションが、実際のそれを作る時のモデルになってるんだよね?宇宙空間で重力を作るシステムとか。キューブリックがアドバイザーだって有名だけど、アレってホントなのかな?
魅災流 映画での“近未来”というジャンルでは間違いなく大きな影響を与えている人ですよね。オイラたちが観てきた映画って、まさにルービック・キューブさんが提示したようなことがヒントになっていたりするように思います。
坂元 もう完全に“ルービック・キューブ”って言っちゃってるけど・・・・。
魅災流 HAL9000の暴走ってのはまさに『ターミネーター』におけるマシンの反乱ですもんね。『ターミネーター』も好きな映画ですけど、近未来というよりは、どっちかちゅーとSF過ぎるかなぁ・・・・てゆーか、“SF”って、なんの略なんすか?今さらですけど(笑)。
坂元 そりゃ、アレだろ、“Strawberry Fields”だろ?
魅災流 あ、そっか。

《前へ123次へ》 2/3ページ

一番上にもどる      紹介作品一覧へ     ホームヘもどる