プライベート・ライアン TM & COPYRIGHT (c) 1998 BY PARAMOUNT PICTURES L.L.C. AND AMBLIN ENTERTAINMENT. All Rights Reserved. ACADEMY AWARD (R) AND OSCAR (R) ARE THE REGISTERED TRADEMARKS AND SERVICE MARKS OF THE ACADEMY OF MOTION PICTURE ARTS AND SCIENCES

#142 プライベート・ライアン

「とにかく冒頭20~30分の戦闘シーンが凄い。吹き飛ぶ手足に飛び散る血潮。泥と内臓まみれの画面からは火薬の匂いが漂ってきそうで・・・・」by アキサン

『プライベート・ライアン』
DVD発売元:パラマウント ジャパン
価格:1,500円(税込)
DVD発売中

《前へ|1|23次へ》 1/3ページ

ライアンの悲劇

アキサン 今回は『プライベート・ライアン』がテーマですか?何かスピルバーグ映画が続きますね・・・・。ってなワケで、やはりこの映画は冒頭20~30分の戦闘シーン。吹き飛ぶ手足に飛び散る血潮。泥と内臓まみれの画面からは火薬の匂いが漂ってきそうで・・・・。
坂元 いやホント、この冒頭のシーンは凄いよね。映画史上最高の戦争シーンと謳われて、当時はこのシーンだけ何度も観に行った人がたくさんいたとか。86年の『プラトーン』が多くのベトナム帰還兵から「初めて“戦争”が映画になった」と言われそのリアルさが有名になったけど、この『プライベート〜』の冒頭シーンはもう圧倒的だよね。・・・・とは言っても当然ながらオレは実際に体験したことはないので“リアルさ”ってのはよく分からないのだけど。
上木原 コレ昔、映画館に彼女と観に行ったの思い出すな。冒頭からオマハビーチの銃撃戦。30分間ほとんど犬死。吹き飛ぶ兵士、吹っ飛んだ自分の一部を拾う兵士、内臓まで飛び出て瀕死の兵士・・・・海面は赤く染まり、流れ弾に当たった死体の山・・・・そして魚まで。上陸前の装甲車での兵士の死を予感しているような緊張した顔。こりゃ内容よりも戦争の描写がメッチャ、インパクトあった。なんかリアルすぎて希望を感じない作品だったなぁ。実際に兵士の隣に戦場にいるような感覚が『グリーンゾーン』のキャッチにあった「114分間、あなたは最前線へ送り込まれる」じゃないけど、ある意味“スーパーリアル3D”。
アキサン が、真の見せ場は後半だったりするんだよね。ミラー大尉やライアン二等兵を差し置いて、アパム伍長が大活躍!この映画観た多くの人が「アパム!てめえ早く弾持って行けよコノヤロウ!」と思ったのではないでしょうか。物語途中で捕虜にしたドイツ兵と心通わせたりするシーンを見せておきながら、あの体たらく!仲間のメリッシュも観てる方も「早く!早く!」とやきもきしてるのにグズグズやらかして、しまいにはメリッシュはドイツ兵に殺されちゃって。そのくせ自分は当のドイツ兵に見逃されて。オマメ扱いでお目こぼし貰っといて、今度は先の捕虜だったドイツ兵だけ射殺。もう憤懣やるかたない(笑)。
坂元 でも、実際にあの状況だったらオレもビビってどうかな?って思うよ(笑)。間違いなく“正義のヒーローみたいに大活躍!”なんて出来ないと思う。
アキサン 確かに。だからこそ、人の神経が恐らくまともじゃなくなるであろう凄惨な戦場下において、アパムがすごく“人”らしく感じるんだよね。僕だって多分ビビりますよ。「弾持ってこい!」って言われても「そんな!」って(笑)。個人的にはドンパチシーンよりも印象深いシーンです。
上木原 でも結局、何故にそこまでしてライアンを探さなきゃいけないのか?なんか一人のために8人も行く必要性って・・・・?上層部、軍参謀総長のエゴの為に雑草のような兵士たち。戦争で生き残るのはほとんど運。流れ弾の被弾にあったり水中でもがき苦しんだり、降参しているのに銃撃されたりと、過去の実勢やその場のとっさの判断ってのはほとんど無意味に等しい。命を懸けて戦う兵士たちがいかに生き残って家族のもとへ帰りたいかがスゴク伝わってくるんだよね。「極限状態の中で、互いを人間として見極めることができる」ってエマーソンの言葉。ドイツの捕虜の始末を考慮してる時それを感じた。
アキサン それにしてもこの『プライベート・ライアン』ってタイトル。「プライベート」が「二等兵」って意味だなんて普通は分かんないよね?原題が「Saving Private Ryan」なんだから「ライアン二等兵を救え!」みたいなタイトルの方が良かったでしょ?
坂元 それはよくないね。

《前へ|1|23次へ》 1/3ページ

一番上にもどる      紹介作品一覧へ     ホームヘもどる