キッズ・リターン(C)1996バンダイビジュアル/オフィス北野

#158 キッズ・リターン

キラキラした素直な爽やかさじゃないけど、何かしら自分にもある似たような思い出と後ろめたさに浸れるような心地良い爽やかさ。byアキサン

『キッズ・リターン』
キッズ・リターン
発売元:バンダイビジュアル
発売日:2002年10月25日レンタル開始(レンタル中)

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悪ふざけが過ぎるオジサン

アキサン 子供の頃、土曜の夜のお楽しみといえば「オレたちひょうきん族」。中でも“タケちゃんマン”はお気に入りで、さんま演じる怪人とコントや対決ゲームを繰り広げるビートたけし。他にも「元気が出るテレビ」や「風雲たけし城」、カール君でオナジミの「スポーツ大将」などを見て「ビートたけし=おもしろオジサン」だと認識していたあの頃・・・・。
坂元 そうそう、オレらの子供の頃ってそうだよね。とにかく悪ふざけが過ぎるオジサンだった(笑)。ま、今でも悪ふざけが過ぎるってのは変わらないけど。
アキサン そういや鹿児島って「ひょうきん族」は土曜の夜じゃなかったんだよね?引っ越してきて最初に驚いた事柄かもしれません。
(そして「北斗の拳」や「ドラゴンボール」が大幅に遅れて放映されていた事も!)
当時、そんなビートたけしが出る映画ってんで張り切って観てみたのが『その男、凶暴につき』(89年)でした。
坂元 大傑作だよね。未だにオレにとって北野武と言えば『その男〜』だなぁ。元々は深作欣二が監督で主演に“ビートたけし”だったんだよね。で、何かよく忘れたけど深作監督ができなくなって代わりに武が監督もすることになったっていう・・・・。
アキサン 北野武監督&ビートたけし主演っていう記念碑的初クレジット作ですよね。確か近所のビデオ屋で母が借りてきてくれたと思うんですが、そりゃあ、まあビックリしましたね。
タケちゃんマンが真面目な顔してビンタしたり拳銃撃ったり。中でもビンタシーンは強烈に印象に残ってる。問答無用。「どっからだ?」って聞いてんのに答える前にバシッ!大人になった今ならニヤニヤしながら観れるんでしょうけど、当時は衝撃的で。圧倒的な大人の暴力。おもしろいオジサンの狂気。震え上がりながら観てた記憶があります。
あと流れ弾で通行人が頭パーンて撃たれるシーン。もうチビりそうでしたね。歩いてるだけなのに!歩いてただけなのに!関係ないのに!って。
坂元 「子どもに見せるな」ってキャッチだったもんね。今観ても相当に酷いと思う。タランティーノもコレには敵わないよな。
アキサン でも僕はむしろ子供の頃に観れてよかったと思ってますけど。
坂元 うちも家族で『ウォーキング・デッド』にハマってるけど、大丈夫かな?
アキサン ま、それとコレとは別として、その後に観た『3-4X10月』や『ソナチネ』なんかもオフビートなシーンから突如バイオレンスに繋がるシーンが多くて。おもしろオジサンがおっかないオジサンだったと思い知らされましたね。難解だ、なんて評価もあるみたいだけど『3-4X10月』なんて僕が15~6歳の頃。「邦画は総じて難解なものだ」と思ってたぐらいの頃なので、気になりもせず。緩急の付いた暴力に魅せられっぱなしでした。
坂元 あぁ、凄いね、その感覚。よく分かります。オレも全く同感です。洋画劇場でやってるハリウッド映画はあんなに面白くて解りやすいのに邦画は全然つまいない・・・・って思ってたよね。たまたまそんな邦画ばかり観ていただけなのかもしれないけど(笑)。

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