#182 シックス・センス

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シャマラン監督の魅力

アキサン で、そのシャマラン監督の、『シックス~』に続く『アンブレイカブル』も再びブルース・ウィリスが登板。この映画も中々の驚きでしたね。『シックス・センス』監督の最新作!みたいなアオリ方で、期待して観たら「ソッチ」方面かい!という。
単純に言えば、いわゆるスーパーヒーローの前日譚なんですよね。その予備知識が無いだけでこんなにも面白いストーリー展開になるのか、という。途中までは「何かマンガみたいな展開だな」と思ってたんですけど、まさかその通りだったとは。『アベンジャーズ』ではS.H.I.E.L.D.のニックとしてご活躍中のサミュエル・L・ジャクソンが黒幕だってのもまた。
坂元 乗客百人以上が亡くなってしまった悲惨な列車事故でたった一人かすり傷ひとつ負わずに生き残った男。そして「真実を知る覚悟があるか」というキャッチコピー。そしてそれが『シックス・センス』の監督最新作という・・・・コレもまた見事だよね。メチャクチャ面白そうだもん!(笑)映画ファンなら迷わず観るよ。
アキサン ところが続く『サイン』になると何か周りの評判が怪しくなってくるんですよね。あれだけ評判の良かった『シックス・センス』『アンブレイカブル』も昔のホラーとプロットがソックリだという指摘がチラホラ聞こえはじめ、『サイン』もヒッチコックの『鳥』のオマージュだと自ら公言しちゃったり。以降の映画の予告編には必ず『シックス・センス』の名前もセットで紹介。「あのシックスセンスの監督の作品ですよー」と紹介されてしまう。『シックス・センス』の監督という覚えられ方をするから、シャマランなのかシャラマンなのかわからない人も結構いたり。だからみんな『シックス・センス』のような鮮やかなどんでん返しを期待しちゃってるからその分ガッカリ感を強く感じすぎるようで。
坂元 それでも、「家の前の畑に突如出現したミステリーサークルの謎」とか「自給自足で生活する小さな村。その村を囲む森の中には怪物が住んでいて絶対に入ってはいけない。けど、入ってみようかな」、「ある日突然に自殺をする人々。コレは何かのウィルスなのか?テロなのか?」・・・・などなど、粗筋とか予告編だけ見聞きするとメチャクチャ面白そうなんだよね。だからやっぱり期待して観てしまう。
アキサン ネットで検索すると『サイン』に関しては「宇宙人ショボッ!」って言う声が多く。ちゃんと評価してる人も同じくらいいるんですけどね。とはいえ、ミステリーサークルだの謎の兆候など、宇宙人的なものを期待させといて鮮やかにハシゴを外したわけですから、その手の映画を期待してた人にとっては最高にポンコツな映画に感じるんだとも思います。気の毒です。期待してた宇宙人が弱そうな感じのデザインで、しかもバットでシバかれるという体たらく。これは仕方ない。気の毒い。
でも、その着地点と「サイン」が意味すること、そしてその「サイン」がもたらしたもの、この映画の「サイン」とは何か、を各自捉えられたら評価はガラッと変わるんですけどね。例えば僕は「1人の男が信仰を取り戻すだけの話」だと捉えていますけど、中には「神さまなんていない。啓示や兆候なんて偶然の産物」という風に受け止める人もいる。それぞれですよね。偶然なのか、神の啓示なのか、こじつけなのか。そんなもんどう取ってもいい。どうだっていい。毎日生きがいをもって生きて行ければ。きっと奥さんもそう願っていたのではないでしょうか。
坂元 オレも当時は凄いガッカリしたけど、改めて思うとそんなに悪い映画じゃなかったよね。っていうか、面白かったと思う。メル・ギブソンも良かったし。
アキサン 『ビレッジ』もドッキリホラーのような予告編を打っちゃうから、みんな期待して観に行って、思いっきりハシゴ外されて文句言う人が出てくる。良い映画なんですけどね。配給会社の売り方がアレ過ぎて割食ってる感じが否めない。
シャマランの映画は割と好きなんで、憤懣やるかたない思いを抱いているところに出てきた『レディ・イン・ザ・ウォーター』!・・・・これは酷かった。シャマラン映画好きだけどこいつだけは評価できないですね。ストーリーが恐ろしく陳腐。設定も陳腐。何でもシャマランが我が子を寝かしつけるときに語ったベッドタイムストーリーが元だとか。ホラ話というか妄想話というか。スケールも小さい。悪い意味でコンパクト。『ネバーエンディング・ストーリー』やティム・バートンの『ビッグ・フィッシュ』とは大違いですね。僕も娘に創作話をすることはあるんですが、お爺さんが山でオナラをして柴を刈らずにクサかった、って話で終わっちゃうんですけどね。寝る前にする適当なお話なんてロクなもんじゃないですよ。
坂元 確かに『レディ~』の粗筋よりアキサンの創作話の方が面白い・・・・。
アキサン で、その次の『ハプニング』はシャマラン節(?)が少し復活というか、シャマラン節というものが明確になったというか。映画観てる人が何だろう?何が起こっているんだろう?という疑問から徐々に不安へと煽りつつ、最終的に予想していなかったところに着地させるというパターン。しかし、その着地点が予想を裏切るというか、ここどこ?って感じの着地点なので、多くの人はまた裏切られた感に満たされてしまうんですよね。物語の着地点なんかもういっそのことどこだっていいんです(笑)。B級とC級のギリギリの狭間をヒラヒラと舞い降りた先がシャマラン映画の着地点なんだと割り切ってしまえばいいんです。着地できたことが喜びなんです。そこに気付けたとき、シャマラン映画の新たな楽しみ方が得られるんじゃないかと。
坂元 なるほど~、それよく分かるよ。しかしアキサンのシャマラン愛は相当なものだね。
上木原 それにしても、このシャマラン監督はブルース・ウィルス、メル・ギブ、マーク・ウォルバーグといった戦闘キャラからまた違った魅力を引き出してくれる監督だよね。ほんとに素晴らしく。他監督作もどんでん返し映画と違った感動作品だった。
アキサン ・・・・などと好意的に思ってると『エアベンダー』『アフターアース』みたいな映画作っちゃうんですよね、シャマやんは。
坂元 愛情が強すぎて呼び方がもう友達みたいになってるよ・・・・。
アキサン この二本については愚痴と文句しか出てこないから、もしいつか「期待してたのにその期待を鮮やかに裏切った映画」特集の時にでもコメントします。
坂元 ・・・・その特集ちょっといいね。今度やろうか(笑)。

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