#198 ミスト

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傑作ネタバレ厳禁映画!

上木原 で、もうひとつのテーマ「ラストのネタバレしないで映画」。コレはいいよね!いっぱいあるよ。中でもデヴィッド・フィンチャー監督の作品とか好きだね。バッドエンドも両立してるけど品があるんだよね。『ゲーム』『ゴーン・ガール』『セブン』『ファイトクラブ』など・・・・しっとりとして鮮やかさのない雰囲気で暴力的でひねりがあって好き。「もうあと15分しかねえぞ・・・最後どうやってしめんだよ」的な。そして僕ら観客は見事に裏切られ魅せられる。あと、スコセッシの『シャッターアイランド』も良かった。何度来てもどこからどうで、最後は結局どれがホントだ?って作品。コレは何度観ても面白い。
アキサン 『シャッターアイランド』にも子供が犠牲になるシーンがありますよね。そもそも、『シャッターアイランド』は観る前にネタバレじゃないんですけど「謎が大量に隠されてる」って謳い文句を先に聞いてたので、初見で既に疑ってかかって観ちゃったからそこそこ不審な点に気付いちゃってしまい、結構早い段階で大体の筋に気付いちゃったのが残念でしたね。伏線回収は楽しかったんですけど。むしろ、先に同じような展開の映画でダニエル・クレイグ主演の『ドリームハウス』を観ちゃってたのも影響あったのかも。エンディングへのアプローチというか方向性がまた別もんなんですけど。観る順番が逆なら良かったのかもですけどね。アイランドで思い出したんですけど、マイケル・ベイ監督の『アイランド』なんかも個人的にはどうなのよ?ってラストでした。世界中に放たれたクローンたちは今後どう生きていくのか、オリジナルと会ったときにどうするのか。そもそもリンカーンのオリジナル、これが悲惨。乗っ取りですよ。もはや背乗りですよ。恐ろしい。
坂元 『ドリームハウス』』は面白かったよね!凄い豪華なキャストだったし。
上木原 ネタバレ禁止&バッドエンドな映画ってシチュエーションムービーも多いよね。「もしあなたならどうする?」的な。『オープン・ウォーター』とか『127時間』『247°F』『フローズン』、それに『[リミット]』の脚本家が手掛けた『ATM』やら他にもメッチャあるけど、いわゆる“シチュエーションスリラー”っていうか“パニック脱出系”は好き。自分でも作れそうだし・・・・。
アキサン 『オープン・ウォーター』『フローズン』は僕も好きです。『オープン・ウォーター』は探偵ナイトスクープで検証依頼があったのをきっかけで観たんですけど、赤ちゃんの存在が良かったですね。良い緊張感が観てる方にも生まれて。ラストははっきりとは描かれてなかったと思うんですけど、きっと助かったんだろうな、ってことでバッドエンディングって感じじゃなかったですね。『フローズン』も雪山版『オープン・ウォーター』と呼んでいいような内容で。総じて登場人物がバカばっかり(笑)。これも生還してるからバッドエンディングって感じじゃないですけど。
上木原 「胸糞映画」と「後味悪いネタバレ禁止映画」ってのは全く別モノだよね。とにかく僕の中では子供、動物が殺されるのが胸糞映画だと思うんだ。残虐でも過激でもかまわない。ただ女性と子供や動物を殺すのだけはやめてくれ。老人や子供、女性、動物はしっかり生かしてほしい。
アキサン 確かに、『リリア 4-ever』とか『誰も知らない』とか、悲惨な環境下で子供がロクな目に遭わない映画って総じて鑑賞後の後味が良くないですよね。この辺は結婚して子供出来てからは特に後味の悪さというか胸糞率が確実に上がってます。『誰も知らない』も救いが無い。終盤にかけて加速度的に増していく悲惨さ。コレも現実の事件ベースですね。実際は長男はあんなにやさしいお兄ちゃんじゃ無かったようですし、末っ子のゆきちゃんの死因が現実ほど胸糞じゃなかったんですけど、それでもやはり救いがない。柳楽優弥演じる長男は現実だと今頃43歳。僕より年上です。事件後は消息不明らしいんですけど、今頃どうしているんでしょうか。家庭を築いているんでしょうか。いたとして、その子供は幸せなんだろうか、とか、しなくてもいい心配をしてしまいます。
坂元 とにかく酷い親だよね。そしてこういう親が今でも実際にいるってことに驚く。子どもは親を選べないワケで、その“親”の元に生まれてきた時点で不幸ってのはあまりにも可哀想過ぎる。
アキサン それと同様に、『リリア 4-ever』は旧ソ連とスウェーデンが舞台の映画なんですけど、これは国が不安定で売春奴隷が日常にあるという、現実の問題を切り取った映画で。ロケ地はエストニアらしいんですけど、旧ソ連のどこかの寂れた町としか描かれず。母親に置いて行かれるシーンは観てて辛いシーンでしたね。そこからリリアの生活は荒んでいくんですけど、希望が差したと思ったら更に厳しい生活。ラストも絶望的なんですけど、これもポリアンナ・エンディングとして観れば彼女は解放された、ボロージャと一緒に背中に羽根生やして楽しそうに遊んでいるのだろう、と。てかそう思わなきゃやってらんないですよね。この映画も凄い良い映画なんですけど、日本では劇場未公開でソフト化もされてないんです。CSで放送されたんですけど、実はこれyoutubeで全編公開されてます。精神状態をローにしたい夜なんかにはオススメですね。
坂元 そんな夜ないし
上木原 とにかく子供や女性が犠牲になる映画ってのは嫌だね。ただ作品の冒頭で子供や妻や女性がつらい目にあって、主人公が復讐をするってのは別。『完全なる報復』『悪魔を見た』『アイ・スピット・オン・ユア・グレイヴ』とかはバッドエンドだけど復讐が逸品!
坂元 「復讐劇」となれば、その(復讐となる)原因が酷ければ酷いほどスカッとするもんね(笑)
上木原 いやぁ~、前回の「哀愁タバコ映画」もだけど、今回のテーマもどうもストライクじゃない作品で・・・・辛口になってすみません。来月こそは頑張りたいと思ってるんだけど、アレもどうも惹かれないんだよなぁ・・・・

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